所有者不明の不動産が発生するのはなぜ?

Q.最近ニュースで所有者不明の不動産が取り上げられていますが、なぜこのような事が起こっているのでしょうか?

 

 

A.不動産登記が行われていな事が原因です。

 

 1. 登記が義務化されていなかったこと

 

所有者不明の不動産が増加している背景として、登記が義務化されていなかったことが要因として挙げられます。

相続が発生した際、遺産分割は行われても、登記名義人は被相続人のままの不動産が多く存在していました。

これには、事務手続きの方法が分からなかったり、登記に関する費用がかかることが主な理由と考えられます。

 

2. 日本の行政の縦割り

 

もう一つの大きな要因として、日本の行政が縦割りであることが挙げられます。

相続が発生すると、役所には死亡届を提出する必要がありますが、相続者の届け出は不要とされています。

相続の申告先は税務署が管轄しており、地方自治体との情報共有が十分に行われていないことが問題となっています。

この結果、時間が経過すると2次相続が発生し、遺産分割協議書の作成も行われないケースが増えてきました。

これにより、不動産の相続者を全て特定することが非常に困難となっています。

 

 2024年の新制度

 

このような問題を解決するため、2024年4月1日より不動産の登記が義務化されることとなりました。

この新制度により、登記名義の変更を怠ると罰金(10万円)が課されるようになります。

 

相続に関するご相談がありましたらいつでもお問い合わせください。