Q.マンション購入を検討しています。
住宅ローンは単独ローンとペアローンのどちらがおすすめですか?
相違点やメリット・デメリットを教えてください。
また、もし将来的に離婚することになった場合、住宅ローンはどうなりますか?
A.ローンを組む際に単独ローンとペアローン(共同ローン)のどちらがメリットが多いかは、個々の状況やニーズに大きく依存します。それぞれの特徴を概説します。
・単独ローン
対象者: 借入人はあなた一人です。
メリット
責任の明確化: 借入と返済の責任が自分一人に限られるため、他人との関係において金銭的な問題が生じにくい。
単純な手続き: 共同借入人を設定する必要がないため、手続きが比較的簡単。
独立性の維持: 自分の信用と収入のみに基づいてローンを管理するため、他人に依存しない。
デメリット
借入限度額: 個人の収入や信用度に基づくため、ローンの限度額が低くなる可能性がある。
・ペアローン(共同ローン)
対象者: 通常は夫婦やパートナー、家族などの複数人で借り入れます。
メリット:
高い借入限度額: 複数人の収入と信用度を考慮に入れるため、より高い額のローンを組むことが可能。
リスクの分散: 返済責任が複数人に分散されるため、一人が負担するリスクが減少する。
税制上のメリット: ローン借入者が個別に住宅ローン控除を利用することが可能。
デメリット
複雑な手続き: 共同借入人全員の収入証明や信用情報が必要になり、手続きが煩雑になる。
関係性の問題: 共同借入人間での金銭的なトラブルが発生する可能性があります。
・決定をする際の考慮点
収入と信用情報
単独でのローンは一人の収入と信用情報に大きく依存します。
ペアローンでは、共同借入人のそれぞれの収入と信用情報も重要になります。
返済能力
返済の負担を考慮し、将来の収入変動の可能性も含めて検討する必要があります。
関係性の安定性
ペアローンを組む際は、共同借入人との長期的な関係性が重要です。
関係が不安定な場合、単独ローンの方が無難かもしれません。
最終的には、あなたの財務状況、ローンの目的、将来計画などを総合的に考慮して決定することが重要です。
またご夫婦でマンションを購入する際に万一離婚することになった際に単独ローンの方が安全との意見もありますが、確かに金融機関との関係においてはそのように考えられています。
しかし、離婚時に夫婦間で財産分与をする際には住宅ローン等の債務も財産として分与する可能性はあります。
どちらの場合も債務を負担する可能性はありますので、必要最低限の人数で借り入れ、できる限り少額の借入額にすることでリスクは抑えられます。