A.相続放棄が必要になる状況は、主に以下のようなものがあります。
1. 借金超過の遺産
故人が財産の中に多額の借金を残して亡くなった場合、相続人が相続を承認するとその借金は遺産として相続人に引き継がれます。
もしプラスの遺産より借金が上回る場合、相続放棄を選択して自身の財産を保護することができます。
2. 複雑な遺産問題
遺産が複数の不動産や会社経営を含む複雑なもので、相続によって発生する責任や管理の負担を避けたい場合、相続放棄を選択することがあります。
3. 相続税の負担
相続によって大きな相続税が課される場合、その税金を支払うために遺産の大部分を売却しなければならない可能性があります。
相続人がそのような財政的負担を避けたい場合、相続放棄が選択肢となり得ます。
4. 家族関係の問題
相続人間の関係が悪化しており、遺産を巡る争いを避けたい場合や相続によって関係がさらに悪化することを避けたい場合、相続放棄を選択することがあります。
5. 個人的な理由
相続人が個人的な理由で遺産を受け取りたくない場合、例えば相続する財産に対して特に興味がない、または遺産との関係を断ち切りたいと考えている場合に相続放棄を行うことがあります。
相続放棄は重要な決断であり、一度放棄を選択すると撤回することは通常はできません。
そのため、相続放棄を検討する際には法律の専門家に相談し、遺産の価値、借金、税金、および他の相続人との関係など、すべての要素を慎重に考慮することが重要です。
相続放棄は相続発生後10カ月以内に手続きを行わなければならず、その期間内に相続人や相続財産の確定し、判断しなければなりません。
生前に家族で話し合い、現状を共有し、最適な相続対策が重要になります。
エスアール・パートナーズ株式会社では、相続前相談や家族信託の活用についても対応致しておりますので、いつでもご相談ください。
