Q.収入減により住宅ローンの支払いができない状況です。
支払いができないままでいると、今後どのようになるのでしょうか?
A.住宅ローンの支払いに遅れが生じた後の一連の手続きは次のように進行します。
1. 住宅ローンの未払い
通常、住宅ローンの支払いが遅れると、貸主である銀行から注意の通知が届きます。
2. 代位弁済の発生
もし複数回の返済が滞ると、保証会社が残りのローンを融資先金融機関に一括で支払います。
これを「代位弁済」と呼び、銀行への支払いとなります。
3. 強制売却の回避期間
代位弁済が行われても通常、ただちに自宅が強制的に売却される(競売にかけられる)ことはありません。
この時間を利用して返済問題を解決する機会が与えられます。
4. 代位弁済の期間制限
通常、代位弁済された金額を支払えない場合、担保の住宅を売却して返済にあてる必要があります。
これを「任意売却」と呼びます。
任意売却では保証会社と売却条件を協議し、不動産会社を通じて売却活動を行います。
買い手が見つかり保証会社への返済額が確定すれば、取引は成立します。
任意売却が実施されないか、期間内に売却が完了しない場合は、保証会社が競売を申し立て、競売代金を返済に充てることになります。
5. その後の対応
通常、任意売却や競売を経ても、住宅ローンの完全な返済には至らず、残債が生じます。
この場合、保証会社や債権を譲り受けた回収会社と今後の返済計画について交渉が必要です。
返済不能な場合は、法的手続き(例:破産手続き)の選択もあります。
結論として、代位弁済は一時的な解決策であり、借金の完済には至りません。
この期間を有効に活用し、返済計画の再構築や財務状況の改善に努めることが求められます。